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裏庭。絵日記的ブログ
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色々思うところありますが書いてみました
ぎゃはー
俺やったよ
続きは多分ありませんすいまっせん(笑)







カン!キン!キン!
だだっ広い広間に金属音が響く。
「くっ」
間合いに入ってきた剣先を交わして後ずさると、汗が一筋、頬を伝って流れ落ちた。
「お上手ですね。もっと真剣に練習なされてはどうです?」
涼しげな顔でしゃあしゃあと言う目の前の長身を睨む。
無言で構えを解き、額の汗を拭うと城内へと続く階段の踊場からも声がかかった。
「珍しいなぁ。食が手合わせしてるなんて。」
「…覗きか?趣味が悪いぞ、餡」
むすっとした返答を返すと、階段を下りてきた。すぐ後ろには王宮技師の弟子の菌。しぶしぶと言った様子で餡の後に続く。
「やだなぁ、そんなことしないよ。ちょっと用事があって通りかかっただけ。それに…」
餡はチラリと、食の後ろへと控えた長身の男を見やった。
「噂の騎士さんを見てみたくてね~。」
すらりとした長身に、端正な顔つき。優しげにも見える顔立ちは落ち着いた印象を与えている。
「これは餡皇子、失礼いたしました」
かしこまろうとする男に、餡は軽く手を振って制する。
「あーいいよいいよ、堅苦しい言葉使わないで。紹介してよ。」
食に向き直ると、屈託のない笑顔で言う。
何も知らないような顔で笑うことのできる腹違いの弟を、食えない奴だなと思う。
「…飯だ。」
「…それだけぇ?」
まぁいいよ、とクスクス笑いながら
「まぁ百聞は一見にしかずだね。おばさまが自慢する理由がわかるかな」
食は出したままだった剣をしまいながら、餡を見た。
「母に会ったのか?」
「そう。その帰り」「例のお茶会?」
「うん。」
食の母は何かと餡を構う。餡が食の母に好かれているというわけではなく、絶好の社交的な相手として繋がりをもち、機を伺っているに過ぎないのだ。
食はそんな母を嫌っていた。
「それはそうと、強いんだねぇ。珍しく食も懐いてるみたいだし」
食に睨まれて肩をすくめながら、
「僕とも手合わせ願えますか?」
今度は値踏みするような鋭い眼差しで飯を見た。
飯は変わらず涼しい顔で、正面から受けて流した。
「…私で良ければ喜んで。ただ、主の許可をいただきませんと…。」
仰々しく食を仰ぐ。
「好きにすればいい」
「だ、そうです」
我関せずと言った風の食に、飯はかすかに肩をすくめた。
「じゃあ、…と言いたいところだけど、」
餡はニヤリと笑って、剣にかけていた手をおろした。
「面倒なことになりそうだからやっぱりやめておこうかな。」
「もう手遅れじゃねぇ?」
広間を囲むようにして、人が増えていたのだ。
「大丈夫!この営業スマイルで問題なし!!」
先ほど見せた屈託のない笑顔を作る。
「怖い顔なのだ…」「まったくだ。」
それまで黙っていた菌が、本当に怖そうに呟いた。
その呟きに食も加勢する。
「失礼だな、2人とも!」
飯がクスリと笑った。
「腕の立つ騎士さん、僕が言うのもおかしいんだけど、食をどうかよろしく」
含みのある声音で、笑ってはいるが真剣な眼差しで見上げてくる琥珀の瞳を伺いながら、
「…お任せください。」
飯は頷いた。
「何だよそれ」
そのやり取りを見て呆れ顔の食に、餡は菌から書類を受け取ると手渡した。
「?…!」
食は文書に目を通すと、驚いた顔で餡を見返す。
「そういうことだから、気をつけてね。」
餡は食に向かって頷いた。
「じゃあ僕はそろそろ。菌、行こう。」
菌と何やら話しながら廊下を進んでいく餡を見送りながら、
「仲がよろしいんですね。」
「…兄弟と言うより悪友だな。」
「確かに。」
食は手にしていた文書を飯に渡した。
「…読んでも?」
食は頷いた。
「読んだら燃やしておいて。」
しばらく間があってのち、
「…わかりました。」
同じく飯も神妙な顔で頷いたのだった。




続く…?
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ぐおおおおおおお!!!
つ、つ、続けぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!

最高です、紅たま。
ちゅじゅきぃ~~~~!!!
ひこ 2009/06/27(Sat)10:35:28 編集
ちゅぢゅき…笑
ハニー、反応ありがとう
萌えるよねぇ。飯食で騎士皇子

陰謀を考えるのは面倒なので、また思い付いた萌え場面だけをピックアップして書いちゃうかも?!
次の萌えウェーブはいつ来るかな~
in西ブロックも忘れてないんだけどね、手が回らなくてね~(遠い目)

今頭の中は、皇子と技師弟子のベッドシーンに萌え萌えな今日この頃です

ああ、妄想最高…
2009/06/30(Tue)09:35:46 編集
ぬああああ!
いやまじで続けぇええええ!
駄目なんですよ弱いんですよ、このベッタベタな展開っていうか関係?私は騎士皇子のベッドシーンに萌え萌えですがな!
紅姉さんに敬礼!
うさぎ 2009/07/11(Sat)21:18:58 編集
やっぱ
ベタは萌え萌え悶え、最高ですねぇうふふ

騎士皇子のベッドシーン!!
ぐふぐふ、もちろんそれも妄想してまふ・・・きゃー!悶

「もっと自分を大切になさってください。たびたびこのようなことがあれば私の体ももちませんよ?」
なんて小言を言われながら押し倒されるといいYO!ぎゃはー!!

ハァハァ!

続くといいなぁ・・・(他人事)
紅v 2009/07/14(Tue)21:50:28 編集
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