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裏庭。絵日記的ブログ
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もう25日じゃないかひでよし…!
続きが思い浮かばない!ので、オチがないままに載せてみます。
オチないよ、マジでw
許せる人だけスクロール!!

















「…っくしゅ」
まだ薄暗い部屋の中、菌は寒さを覚えて目が覚めた。
緩慢な動作で枕元の時計を引き寄せてみると、朝の6時を回ったところだった。
先ほどまでラボに篭もっていて、ようやく布団にはいったのが5時。
まだ寝ようと、再び布団を引き寄せて目を閉じるが、布団に潜っていながら感じる寒さに、雪でも降っているのかと窓の外を見やった菌はその光景に驚いた。
「あ、おはよう、ばいきんまん!」
菌の部屋に唯一ある小さな窓を全開にして、不法侵入とも言えるような格好で餡がそこに居たのだ。
餡の背後には灰色の空が広がっていて、粉雪が風に吹かれて踊るように降っている。
餡は小さな窓から器用に身体をよじらせて、素早く室内に下り立つと、窓を閉め枕元まで歩み寄ってきた。
茶色いマントに着いていた粉雪がサラサラと床に落ちる。
首もとにはオレンジ色のマフラーを巻いていた。
不法侵入はいつものこと。どんなに鍵をしっかりかけてもスルリと侵入してくる餡に、菌は今更とやかく言わない。
冷たい空気が餡と共に流れてきて、菌は布団をさらに引き寄せて視線だけを餡に向ける。
その様子を見た餡が呆れたように言った。
「まだ寝るの?」
「…さっき布団に入ったばかりなのだ。」
「そうなんだ。」
またラボに篭もっていたのだろうと容易に想像がつく。菌は研究や実験に夢中になると周りが見えなくなる事が多々あった。
餡はそのことには今更さして気にもとめずに、室内を見回して外気と変わらない室温に眉をひそめた。
「…この部屋寒いね。」
「…貴様が窓を全開にしたからだろうっ」
ああそうか、と餡は一人勝手に頷く。
「ストーブに火入れてあげるよ。適当にしてるから菌は寝てていいよ。」
「は?お前、何しに来たのだ?」
「…伝言。手伝って欲しい実験があるんだってさ。」
餡はため息をつきながら持っていた茶封筒を机の上に置いた。
「ジャムおじさんから…?」
「そ。でもまだ寝てれば?眠いんでしょ?」
目の縁があかく、先ほどからまばたきの回数が増えているが茶封筒が気になっているらしい菌に、餡が諫めるように言う。
自分の誘いにはいつも渋るのに、こと実験や研究の話となると自発的に目を輝かせる菌に、少し苛立ちを覚える。
「寒くて眠れないんなら温めてあげようか?」
ニヤリと意地悪く笑う餡に、菌は慌てて布団に潜り込んだ。
「ふふふ、おやすみばいきんまん」
「……!」
餡は顔を近づけて、小さな子供にするように、ちゅっと額にキスをすると、菌は頬をほんのり染めて布団を頭までかぶった。
「ストーブ持ってくるね。」
ニコリと微笑んで言うと、餡が部屋を出ていった。
その足音が聞こえなくなるまでじっと耳を澄ませて聞いていた菌は、餡の唇が触れた額に手を当てると、改めて頬を赤らめたのだった。




オチ無し!(^_^;)
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