裏庭。絵日記的ブログ
やっちゃったなぁ、オイ。
もういっそ、このサイト、趣旨換えしたほうがいいんじゃね?みたいな勢いで、6ネタです(笑)
読む人のみ、つづきをクリックでどうぞ~!
久々の日記がコレですまぬです・・・。
(ココは餡菌サイトなのにな!!苦笑)
もういっそ、このサイト、趣旨換えしたほうがいいんじゃね?みたいな勢いで、6ネタです(笑)
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「え・・・紫苑・・・?」
テーブル席に置かれた、空のグラスを下げるためにカウンターから出た食は、その目を疑った。
もうすぐ看板俳優の出番でもあるために辺りは騒がしく、人も増えてきていた。
その人いきれの中に、そっと存在を消すようにこっそり立っているその姿が何故か目に付いたのだ。
「・・・あー・・・食?」
名前を呼ばれて、肩をビクリと震わせた紫苑が気まずそうな顔でそっと振り向いた。
トレーナーのパーカーを頭からすっぽりと深く被って、腹部についたポケットに両手を突っ込んで、周りを気にしながら食の方へと歩み寄ると右手で唇の前に人差し指を立てる。
「バレちゃった?」
「・・・客はオッサンが多いからな・・・お前みたいな若いのは目立つんだよ」
なるほど、辺りを見回してみると少し歳を食った感じのおじさんや、若くても少し派手な感じの服装をしているものが多い。
グラスを片付けにカウンターに戻る食の後に、紫苑は続いた。
「その格好、似合うね、食」
「・・・それはどうも・・・」
似合うと言われても正直あまり嬉しくないが、紫苑がからかって言っているわけではないのは一目瞭然で、食は素直に受け取った。
「で?なんでそんなにコソコソしてんの?」
「うん、ネズミには内緒で来たから」
「は?内緒?何で?」
紫苑はカウンターに食と向かい合って腰掛けると、頬杖をついて口を尖らせた。
「・・・だって、誘ってくれないんだもん」
「誘う?」
「劇場にさ。家ではからかってんのか、適当なことばっかり言ってるのに、じゃあ劇場に行くって行ったら来るなって怒り出すし」
「・・・・・・・・・」
食はぽかんと、愚痴る紫苑を見つめていた。
「聴いてみたいんだ。ちゃんと、ネズミの歌を・・・」
「ふ、ふうん・・・」
普段見せている姿とはかなり違うらしいという話を聞いてはいたが、見てはいけないネズミの私生活を垣間見てしまった気がして、食は何だか居たたまれない気分になる。
「何でだと思う?」
「何が」
「何で誘ってくれないのか、だよ」
「・・・うーん」
思わず考えてしまった食は、すぐに我に返ると首を振ってバカなことを考えたと後悔する。
「お前が分かるわけないのに、俺が分かるはずないと思うんだけど」
「そうかなぁ・・・」
腑に落ちない、という表情で紫苑が口を尖らせた。
その姿を見て苦笑していると、
「あなた達がそうやって居ると目立ちますねぇ。 紫苑、パーカーずれてますよ」
「あ、うん」
その声に、紫苑が慌ててパーカーのフードを深く被りなおす。
声の主がカウンターの、紫苑の隣に座った。
「・・・飯? 何でお前ら・・・?」
まるで知り合いのように振舞っている紫苑と飯の接点が分からずに、食が2人を見比べた。
「さっき、イヌカシのとこで会ったんだ」
「そこから一緒に来たんです」
「そう。劇場に行くって言うから、くっついてきた」
「イヌカシのところで・・・?」
食は、知らない男にホイホイ着いていくってお前・・・無防備すぎるだろ・・・、と心の中で呟いて飯を訝しげに見やった。
「劇場に、何か用か?」
「あなたを迎えついでに、イブの歌でも聞こうかと思いまして」
ニッコリと笑った顔に、食は眉にしわを寄せた。
「イヴの歌がついでかよ」
思わず突っ込みを入れてしまうが、心の中は妙に冷静で、嘘だな、と確信する。
「飯はネズミの歌、聴いたことあるんだ?」
「ええ、一度だけですがこの前ね」
そんな2人の会話を聞きながら飯のグラスを作り、自分が飲んでいたお茶と同じものを紫苑に出してやるとイヴが舞台に出てきたらしい。
喧騒が急に大きくなって劇場の全員がそちらに視線を向ける。
一瞬、イヴがカウンターの食の存在を確かめるように見やり、微かに目を見開いたかと思うと、形のいい眉を微かにゆがめて直ぐに視線を正面に戻した。
「・・・バレたかな?」
「・・・かも知れませんね」
曖昧な返事を返す飯に、いや、確実にバレただろう、そう心で呟いて紫苑には肩をすくめて見せた食だった。
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またやっちゃいました。いつまで続くんだろう、これ(笑)
紫苑は家帰ってお仕置きとかされるんでしょうかね?笑
食&紫苑が書けて楽しかった♪
何気にこのシリーズ?の小ネタ、全部リンクしてます。
オチも考えてあったりして・・・笑
書けるかどうかは神のみぞ知る・・・!?
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